2018年01月11日

恩田陸著「夜のピクニック」(2004年)

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恩田陸さんが直木賞を受賞した昨年、「今ごろ…直木賞?!」と異常にびっくりした。キャリアや作品の多彩さで、誰もがそう思うに違いない。
恩田さんの作品の中でも大好きなのが「夜のピクニック」。恩田さんの母校「県立水戸第一高校」の伝統行事で、夜に全校生徒が80`近く歩き続ける「鍛錬歩行祭」が、物語の舞台だ。

ひたすら生徒が歩き続けるだけ。それなのに、「みんなで、夜歩く。だだそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう」と生徒たちに思わせる不思議な歩行祭。「闇の中」という非現実的な空気の中で、生徒たちは昼間には話せない悩みや秘密を打ち明け、夢や恋を語り合う。

主人公の貴子は、高校生活最後のイベントとなる歩行祭で「ある賭け」をする。誰よりも強く意識しながら、避けてきた同級生の融にアプローチすること…。

歩きながら、貴子や融をはじめとする登場人物の内面が確実に変わっていく。そして、貴子の賭けには、米国の大学に進学した友人である杏奈の「おまじない」もからむ。貴子と融の関係が恋愛でないところが心憎いし、爽やかだ。

水戸で2016年夏、この小説を原作とした音楽劇「夜のピクニック」を観劇した。「歩くだけ」の物語がどういう演劇になるのかとても不思議だった。観終わって、見事だと思った。

米国にいる杏奈が舞台ではすでに亡くなっている設定で、狂言回し的な役割を果たし、歩く貴子や友人たちの物語をサポートしていてとてもわかりやすかった。貴子の母を演じた剣幸さん、杏奈役の吉川友さんら一線で活躍する俳優さんに負けず劣らず、地元出身の若い演劇人も生き生きと演じていて、気持ちの良い青春劇。
再演を願っている。

↓「直木賞」と「本屋大賞」のダブル受賞
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posted by 蝶子さん at 13:05| 広島 ☁| Comment(0) | あ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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