2018年03月14日

監修・樋口進『心と体を蝕むネット依存から子どもたちをどう守るか』(2018年)



高校2年生の次男が、スマホを手放さない。
先日も食事中に友だちとラインをしているので注意したら、喧嘩になった。自分の子どもが「ネット依存」ではないかと心配する親は多いのではないだろうか。そんな私たち思春期の子を持つ親たちが目を通した方がいい一冊だ。

ネット依存は薬物やアルコール、ギャンブルなどの依存症と同じ心の病。オンラインゲームが依存症のきっかけとなるケースが多いそうだ。1日の大半をパソコンやスマホとともに過ごしていると、「動かない」「寝ない」「食べない」状態になるので健康はもちろん、対人関係もネットの中だけになるなど社会性も失われていく。

最も怖く感じたのが…脳へのダメージ。ネット依存になると、理性的な思考や判断、忍耐などをつかさどる脳の前頭葉の働きや神経細胞の密度が低下してしまう。脳には可塑性もあり、ネット依存から抜け出せば回復するというが、将来がある子どもの脳をできるだけ無傷の状態で守りたいのが本音だ。

大切なのは予防だ。ネットの使用時間や場所など親子でルールをつくる必要がある。
パソコンやスマホが各家庭、個人に普及している中で、子どもにルールを守らせるためには親もある程度、子どもの使用に合わせたスマホの使用を控えるべきだろう。

ネット依存になった若者のための久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)の取り組みも詳しく紹介されている。外来では週2日、運動やグループディスカッションを含めたランチ、臨床心理士による訓練などを受ける。また、どうしてもネットがやめられず、問題行動などがある人はネットが全くない環境での入院、キャンプでの治療も受けられる。このような取り組みが、症状を改善に向かわせる。

SNSの普及もあり、大人の私もコミュニケーションなどをネットに頼っている。ネットやスマホのアプリを利用する便利なサービスは山ほど開発され、私たちはますます依存していく傾向にある。オンラインゲームだって、開発する企業が儲ける目的で利用者がハマるようにつくっている。

この社会構造が変わらない限り、ネット依存はなくならない。ネット依存から子どもを遠ざけるためには、リアルな生活をいかに充実させるかが大切だと感じる。スポーツや芸術、モノづくりなど親子でできることはいろいろある。

↓こんな本も。



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posted by 蝶子さん at 14:11| 広島 ☀| Comment(0) | は行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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